投稿者 undecuplet | 2010/03/02

ラテンの香りに満ちた坂本龍一のピアノ的世界:オトマロ・ルイーズ(OTMARO RUIZ) プレイズ 坂本龍一(SAKAMOTO RYUICHI)

otmaro3月に入るとなぜかもの悲しい気分になるのは、別れと出会いの季節だからでしょうか。そしてなぜだかこういうときには、ピアノ・ソロが似合うような気がするのです。・・・というわけで、今日は、オトマロ・ルイーズ(OTMARO RUIZ)の登場です。

オトマロ・ルイーズ プレイズ 坂本龍一

1. ア・トリビュート・トゥ・N.J.P.
2. バレエ・メカニック
3. パロリブル
4. 黄土高原
5. シェルタリング・スカイ
6. エチュード
7. 戦場のメリークリスマス
8. セルフ・ポートレイト
9. アフター・オール
10. ラスト・エンペラー

オトマロ・ルイーズは、1964年、ベネズエラ、カラカス生まれ。ベネズエラといえば最近指揮者ドゥダメルの活躍でも知られるようになったいまや音楽シーンの注目スポット。シモン・ボリバル大生物学専攻とか・・オトマロさんの理知的なプレイを聴くと、なるほどという気にもさせられます。ピアノ、オルガン、ギターを奏でますが、特にハイテクニックなピアノ・プレイぶりで日本でもファンが隠れたファンは多いのではないでしょうか。

アルバム発売同時、28歳。新進気鋭のピアニストが流麗に奏でる坂本龍一ということで、ずいぶんと話題になったのを思い出します。そもそも坂本さんがピアノ・アルバムをだしているわけですから、そこにピアノ・ソロアルバムをだすのは、ずいぶん挑戦的なこと。しかも、当時、坂本さんや矢野顕子さんが所属していたMIDIからの発売ですから、随分と戦略的に考えられたものだったのでしょう。最近では神保彰さんのアルバムにも参加して話題になっています。

当時、坂本龍一さんの人気のアルバム、「未来派野郎」と「音楽図鑑」から数曲ずつ、それに『シェルタリング・スカイ』、『戦場のメリークリスマス』、『ラスト・エンペラー』とベルトルッチ監督の映画テーマ曲も数多く選曲されるなど、盛りだくさんの構成です。

アルバム全体を通して、オトマロさん的ラテン色彩、そしてクラシカルな的確なピアノタッチ、それに坂本さん独特の音楽世界・・これらすべてが、どの曲においても見事にミクスチャーされています。オススメはと問われれば、まずは、4曲目の「黄土高原」でしょうか。それに、オトマロさん自身もアレンジが気に入っているという、「バレエ・メカニック」「ETUDE」など、オトマロ的ピアノプレイと坂本龍一節がいい感じで刺激的です。「シェルタリング・スカイ」「戦場のメリークリスマス」あたりは、映画を彷彿させるように、原曲のイメージにかなり忠実に描かれていて、このあたりも期待を裏切らないところです。

いずれにせよ、こうして聴いてみると、とても20年近く前のアルバムとは思えないほど現代的センスに満ちたアルバムだったことがわかります。そしてまた、コンポーザー、坂本龍一さんの不変の魅力にあらためて気づかされるのです。ピアノ愛好家にはぜひにもオススメの1枚です。


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