投稿者 undecuplet | 2010/03/16

美音CDプレイヤー:ラックスマン(LUXMAN)D-05 を聴く

d-05ここのところ、オーディオシステムの更新時期を迎え、いろいろとCDプレイヤーを貸し出してもらっていて、そのチェックをしているのですが、今度お借りしたのはラックスマン(LUXMAN)D-05。先日のメトロノームcd1(Metronome cd1)と比べると価格帯はやや違いますが、ここ数年、活躍が著しいラックスマンのCDプレイヤーの最新作品です。

高精度なシグナルトレースを実現するオリジナル・メカLxDTM

D-05には、新Dシリーズ共通となるLxDTM(Luxman original Disc Transport Mechanism)と命名された、新開発のドライブ・メカニズムを搭載しました。トラバースを格納するベース部全体を筐体の構造物ともなるシャーシで覆 う強固なブロックを構成。外来振動を遮断し、正確な信号読み取りを実現しました。また、動作時の静寂性も求めたアルミダイキャスト製の薄型ディスクトレイ をはじめ、メカニズムは一般的なセンターメカ構造を避け、アシンメトリー(非対称)となるレフトサイド・メカ・レイアウトを採用。これは物量を投入したア ナログ回路のスペース確保と、各部への電源供給を最優先した各種信号経路や振動経路、重量バランスを検討した結果導き出された理想的な構造となっていま す。

上級機から受け継いだ高音質デジタル回路

デジタル処理部には、D-08、D-06直系の132dB(理論値)という驚異のダイナミックレンジを誇る高音質DACを搭載した、ラックスマンならでは の回路構成を採用しました。DSD/PCM両方式に対応するバーブラウン製マルチセグメントDACチップ、PCM1792Aを搭載。マルチビットの厚みと 1ビットの繊細さを併せ持った音質を実現しています。また、従来モデルに比べ1/100以下のジッター(当社比)を実現するジッターリダクションを装備。 システムクロックの時間的な揺らぎを低減することで、より精度の高いデジタル/アナログ変換を可能としました。PCM方式のコンパクトディスク(CD)再 生はもとより、さらに高品位なSACDの再生でも、原盤に込められたエッセンスを逃さない質感表現をお楽しみいただけます。

アンプ作りのノウハウを生かしたアナログ回路

ドライブメカから正確に読み取られ、高度なデジタル処理を施された再生信号を、精度の高いDACによりアナログ信号へ変換し、最終的にプレーヤーから高音 質な音声信号を出力するためには、高品位なアナログ増幅回路が必要になります。アンプ製品において強力なラインアップを誇るラックスマンが、最も注力し、 音質チューニングにもじっくりと時間をかけたアナログ回路には、上級機譲りの高音質出力バッファーを内蔵。DAC・PCM1792Aの差動バランス出力 を、たすき掛け方式による完全バランス構成のソリッドステート・アンプ回路により低インピーダンス化し、次段コンポーネントとなるプリメインアンプやコン トロールアンプを強力にドライブします。

ショットキー・ダイオード採用の大容量電源

D-05の電源部分は、磁束漏れを抑えたオーディオ専用の大型Rコア電源トランスと音質に優れたファースト・リカバリータイプのショットキー・ダイオード (オーディオ部はパラレル構成)による整流回路を経て、IC構成の電源環境を構築しています。レギュレーター回路はDACからの電流出力を電圧へと変換す るI/Vコンバーター部と、バッファーアンプ部で完全に独立。
反応の良い良質のコンデンサーによる大容量の電源ブロック構成は、規則性のない再生信号のダイナミズムを損なわず、生き生きとした音楽表現をサポートして います。

ストレスのない信号伝送を実現するこだわりのラウンド配線パターン

配線の美しいオーディオ製品には、自然とそのサウンドにもきめの細やかさが反映されます。歴史を遡れば手配線による真空管アンプの内部配線も、ハンダ付け の善し悪しや、配線方法によって音質が大きく変化するため熟練者がその工程を任されていたほどです。D-05ではDAC等のチップ素子をマウントするデジ タル基板から電源やアンプ回路に至るまで、信号のスムーズな流れを考慮した曲線美ともいうべき配線パターンを実現。それはラックスマンが理想のサウンドを 追求するために、細部にまでこだわりぬくという美意識の顕れです。

ノイズや磁界対策を施したループレス&シールドの複合シャーシ

微細な伝送信号は僅かなノイズや磁界の影響を受けやすく、最終的には再生音を汚してしまう要因になります。特にデジタルプレーヤーでは、ノイズ源となりや すいデジタル信号とアナログ信号を同一筐体内で処理する構造のため、こうしたシャーシ由来のノイズ対策は必須です。D-05では長年培ったアナログアンプ 作りのノウハウを生かし、シャーシ電流によるアースインピーダンスの上昇や発生磁界の影響を隔絶する、ループレスシャーシとシールドシャーシの複合構造を 採用。透明感溢れる高純度な音場再現を目指して、シャーシ構造の細部まで徹底的に対策を講じています。

まずは、外観から。大評判になった上位機種のD-08やD-06と似た、端正なたたずまい。並べて比べてみるとD-08とは大きさや質感が違うのですが、D-05をこれだけみてみると逆に、あまりにしっかりとできていて、既に最高モデルと思わせる存在感を示しています。メーカーによっては、ややもすると、物々しいトレイの出し入れをするプレイヤーもありますが、これは、静かに安定して出し入れできるもの。とてもスムーズですし、このあたりの安定感は実際の使用感とずいぶんと関係してくるので、ありがたいものです。

音色はといえば、これが、実に美音なのです。中高音の帯域を中心に、精緻な再生感が高く、それでいて美しい。おおげさな飾り気があるわけでもなく、逆にあまりに忠実で精密感が前面にでてくるといったタイプのどちらでもない。シンプルに美しいのです。比較的ハイスピードな音で、それでいて、空気感もなかなかに伝えてくれます。

かつて、ラックスマンのCDプレイヤーの名機といわれた、フィリップスのピックアップを用いたD-500X’SというLUXMANのCDプレイヤーを使用していたことがあるのですが、その当時から20年たったいまでも、LUXMANの音色がめざす方向性は変わらず、寸分違わず正常進化していることにも驚かされました。ラックスサウンドというか、独特の音をきちんと守り提示しているところがうれしくなりました。

小曽根真さんと伊藤君子さんのライブでも、伊藤さんの上質な歌唱、左手が踊る小曽根真さんの低音を活かしたピアノプレイのライブ感・・ともに、気持ちよく伝わってきます。また、タック・アンドレスのギターも美しく上質に響きます。

一方、古いクラシックなどを聴くとこのことがやや異なる印象になって感じられるかもしれません。あまりに精緻に、きちんと中高域を再生し、近代的な音色のオーケストラにしてしまうがゆえに、昔の録音にある低音のぼやっとしてボリューム感をかせいでいたコントラバスのパート部分などが、やや抑制のきいた感じに聞こえてしまう感じもあるのです。あくまで上品なオーケストラになって聞こえてしまうといえばいいでしょうか。しかし、これは個々の録音素材の課題でもあるので、利用する方のもつCDアーカイブによってその観点はかわるかもしれません。

それにしても、精密な再生感が高く、それでいて優雅な美音をきかせてくれる、このCDプレイヤーは、費用対効果を考えてもすばらしいもの。ブラインドテストをしたら、この価格帯かどうか、判断がつかなかった気もします。この価格帯あたりでCDプレイヤーをおさがしの方には、ぜひともおすすめの1台でした。

※ luxman D-08 についての記事も投稿しました(2010/03/21)

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Responses

  1. […] 美音CDプレイヤー:ラックスマン(LUXMAN)D-05 を聴く « 名盤発見の投稿 (2010/03/21)3:25 pm […]


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