投稿者 undecuplet | 2010/03/24

ジョイスとビッグバンドのふしぎなとりあわせ: JOYCE with WDR BIG BAND~セレブレイティング ジョビン(CELEBRATING JOBIM)

joyce_celebrati夜になり、冷たい雨となりました。せっかく桜が開花したのに、冬に逆戻りのようなこの冷え込みに、よけいに寒さを感じて帰宅した夜でした。再び暖房のスイッチに手をのばしながら、今日は南米、ブラジルのJOYCEの珍しいビッグバンド盤です。

ジョイス ウィズ WDR / JOYCE with WDR BIG BAND
セレブレイティング ジョビン / CELEBRATING JOBIM

こちらで試聴できます

01. ソ・ダンソ・サンバ/SÓ DANÇO SAMBA
02. 彼女はカリオカ/ELA É CARIOCA
03. ボト(カワイルカ)/BOTO
04. 白と黒のポートレート/RETRATO EM BRANCO E PRETO
05. イパネマの娘/THE GIRL FROM IPANEMA
06. 三月の水/ÁGUAS DE MARÇO
07. コルコヴァード/CORCOVADO
08. ワン・ノート・サンバ ~サーフ・ボード/SAMBA DE UMA NOTA SÓ~ SURFBOARD
09. デサフィナード/DESAFINADO
10. おいしい水/ÁGUA DE BEBER
11. ジェット機のサンバ/SAMBA DO AVIÃO
12. テーマジャズ/TEMA JAZZ
13. イマジーナ/IMAGINA

ジョイスはブラジルのリオ・デ・ジャネイロ生まれ。1967年リオの国際歌謡祭でデビュー。’68年に初リーダー作『Joyce』を、翌’69年に第2作『Encontro Marcado』を発表。’79年に、ブラジルの名歌手故エリス・レジーナが、ジョイスの書いた〈或る女〉を歌いヒットしたことで、ソングライターとしても脚光を浴びることなりました。’80年代には、アントニオ・カルロス・ジョビンのヒット・ソング集や、ヴィニシウス・ヂ・モラエス作品集などの意欲的作品を発表。’90年代に入るとアメリカのフュージョン・レーベル、ヴァーヴ・フォアキャストから『ミュージック・インサイド』や『ランゲージ・アンド・ラヴ』などのジャズ・フュージョン・タイプのアルバムを発表しています。

今回のジョイス(JOYCE)は、WDR(ドイツ放送局・ビッグバンド)とジョビンを奏でています。02年・07年のコラボレーションから、ベストテイクが選曲されたものです。
ジョイスの透明感のある精緻なたたずまいとビッグバンドの巧みなアレンジがあわさって、ふだんのジョイスとはまた異なる、魅力の一枚です。

とりあげられた曲も、ジョビンの名曲ばかり。なかなか聴き応えがあります。「彼女はカリオカ」は、まさにビッグバンドとぴったりの曲ですし、「デザフィナート(DESANAFINADO)」では、原曲の音痴という意味がまさに感じられるように、あの正確無比な音程をもつジョイスが、音楽情緒あふれた歌い方でいつもとちょっと違った魅力をみせてくれます。「おいしい水(AGUA DE BEBER)」では、クラリネットと素敵なデュエットも披露してくれています。

ジョイスの魅力は、どんな日のどんなライブでも安心して聴ける・・決して音楽的に揺るぐことのない、ある種の天才肌の職人のような精緻な構築力と安定感・・そんなところに知らず知らずに思っていたのかもしれません。しかし、このアルバムでは、ちょっと印象が変わります。こちらもきわめて巧みなビッグバンドにより、一種ジャズ風のナイーブなニュアンスにジョイスがひきこまれていくのです。ふだんの彼女の強固な意志のようなものがちょっと崩れて、新しいジョイス像が垣間見られるのです。そのあたり、ジョイスを知る人であればあるほど、彼女のかわいいチャーミングな一面が感じられてさらにファンになるでしょう。ジョイスファンにこそ聴いていただきたい、一聴の価値ありの一枚です。

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