投稿者 undecuplet | 2010/04/03

ビデオアーツ(VIDEO ARTS MUSIC)のこころのこもった25周年記念シリーズから:リチャード・ティー(Richard Tee)「REAL TIME」

REALTIME暖かったり、寒かったり・・あるいはまた去る人がいたり、新しい出会いがあったり・・年度の切り替えのこの時期は、こころに響く出来事がある反面、残務で日々忙しかったりします。急な仕事も多く、おかげで今週は予定したライブを4つも逃し、微妙な気分のスタートをきった一週間でした。さて、こんなときは、気を取り直すべく、こころやさしい大男の繊細なピアノ・・リチャード・ティー(RICHARD TEE)を聴いてみたくなりました。

リチャード・ティー(RICHARD TEE)
REAL TIME

こちらで試聴できます

1 ザッツ・ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド That’s the Way of the World
2 ザ・ウェイ Way
3 ゴーン・トゥ・スーン Gone Too Soon
4 マイ・ファニー・ヴァレンタイン My Funny Valentine
5 アイ・ミス・ユー・ラヴ I Miss You, My Love
6 ヨー、ロメオ Yo, Romeo
7 イン・リアル・タイム In Real Time
8 愛を贈れば Send One Your Love
9  A列車で行こう Take the “A” Train
10 ア・シークレット・プレイス Secret Place
11 ウィズアウト・ユー Without You

1993年に惜しまれつつ世を去っピアニスト、リチャード・ティーの1992年発表のリチャード・ティー最後の名演です。スタッフ人脈に囲まれたご機嫌なティー・ワールドが展開しています。

リチャード・ティー(Richard Tee)は、1943年ニューヨーク州ブルックリン生まれ。幼少時からクラシック音楽の教育を受け、ニューヨーク音楽芸術高校を卒業。卒業後モータウンレコードのスタジオ・ミュージシャンとして活動を開始し、マーヴィン・ゲイをはじめとしてさまざまなミュージシャンとセッションをしていました。1968年キング・カーティスのバンドに参加、1970年に はアレサ・フランクリンやロバータ・フラックのバンドにも参加しました。1967年にベーシストのゴードン・エドワーズが結成した「エンサイクロペディア・ オブ・ソウル」を母体にしたバンドが、1970年代にニューヨークのライブハウス「ミケルズ」で、流動的なメンバーでセッションを繰り広げていましたが、 ティーは1974年頃からこのセッションに出入りするようになったそうです。このバンドが1976年「スタッフ」としてデビューし、一大人気グループとなります。メンバーはゴードン・エドワーズ(ベース)、 リチャード・ティー(キーボード)、エリック・ゲイル(ギター)、コーネル・デュプリー(ギター)、スティーブ・ガッド(ドラム)、クリストファー・パーカー(ドラム)。1980年に 解散するまで、このバンドは5枚のアルバムを出しています。1993年没。

フュージョンということばは、最近は死語なのかもしれませんが、やはりフュージョンといえば、スタッフ(STUFF)でしょう。その中でも、リチャード・ティーのピアノは、あの高速な左手のプレイもあって、とても印象的です。

このアルバム「REAL TIME」は、実質的に彼の最後のアルバムになりますが、スティーブ・ガッド(STEVE GADD)のドラムスとあいまって、とても切れ味のよいできあがりとなっています。

特におすすめは、1曲目の「THAT’S THE WAY OF THE WORLD」。正当はフュージョンが爽快です。そして、8曲目のスティービー・ワンダーの「SEND ONE YOUR LOVE」、メロウな方のフュージョン・サウンドが楽しめます。

また、最高なのは9曲目の「TAKE THE A TRAIN」。リチャード・ティーらしい、ピアノ線そのものの音を感じられるような強い低音、そしてきもちいい高速の弾きっぷりがいいのです。こうして聴いていると、彼が早くして亡くなってしまったことが、本当に残念に思われます。

このアルバムを発売しているのは、ビデオアーツミュージック(VIDEO ARTS MUSIC)。以前も紹介したことがありますが、今回は、こちらでだしている「HEAR THE MUSIC」という、25周年を記念してのリイシューのシリーズです。

Hear the Music  25周年の感謝を込めて・・・

ビデオアーツ・ミュージックは1884年7月に映像作品「キース・ジャレット:ラスト・ソロ」を第一回作品として世に送り出してから今年で25周年 を迎えます。その間、メディアの変遷は目まぐるしく、映像に関して言えば、VHS、BETAから始まって8ミリ・ビデオ、LD、VHD、ビデオCDなどな ど、音に関しても、CDが登場して以降でも、DAT、ミニ・ディスク、などなど、様々なメディアが登場して来ましたが、いくつかのメディアは既に過去の遺 物として人々の記憶から消え去りつつあります。

我々は、それらのメディアを通して、幾多の作品を発売してきたわけですが、作品そのものはメディアに関係なくいつまでも存在し続けるものですし、そ ういった作品づくりを我々は目指して来ました。しかしながら、昨今はそういった「クラシック作品」を顧みる事を許さない状況になりつつあります。われわれ が発売して来た過去の作品を眺め回してみても、自信を持って世に送り出した作品が内容の巧拙以前の問題として人々の目に触れにくくなって(入手しにくく なっている)状況が生まれています。その理由は様々と思われます。作品数の多さ、目まぐるしい情報の入れ替わり、スペース、などなど・・・・。

ビデオアーツ・ミュージックでは、この25周年という節目の年に、弊社が発売してきた「クラシック作品」を1000円という価格で皆様にお届けした いと考えました。
こんなに素晴らしい作品が皆様の耳に触れることなく埋もれている事は実に残念な事ではないか、と思いました。価格がその障害になっているのではないか、と も考えました。書籍の世界にある、ハードカヴァー版と文庫版の良き関係がCDの世界にあっても良いのではないか、とも考えました。そういった、いろいろな 思いを込めて、私達のカタログの中から選んだ作品を1000円で皆様にお届けすることにしました。

題して「Hear The Music」キャンペーンです。
「音楽を聴いてみよう」キャンペーンです。
聴いて感動したら、是非、同じアーティストの新しい作品にも耳を傾けてみてください。そんな思いを込めて、この企画を立ててみました。

2009年6月
ビデオアーツ・ミュージック代表
海老根 久夫

リー・リトナーさんや、伊藤君子さん、それにちょっと気になるジャズ、フュージョンのアルバムを手にしたとき、その多くにプロデューサとして、HISAO EBINE さんの名前を目にすることがとてつもない確率であります。そして、聴いてみると、その1枚1枚が、ひとつのこらず、良質なこころのこもったも のだったりするのを知るとき、そのクオリティを維持・発展していく背景にあるとてつもなく大きな力と努力はなみたいていのものではないだろう、と想像されるのです。

そういった中にあって、上記のメッセージにもある「自信をもって世に送り出した作品」ということばに、僕はそこにこめられた、抑制のきいた誇りのようなものに、思わずぐっときてしまいました。そしてとても感動を覚えました。

それにしてもここにならんだ、「HEAR THE MUSIC」のタイトルはすごいものばかり。この金額では、申し訳ない・・と思ってしまうものも多く、この機会にぜひ手にとってみられることをおすすめします。それこそ、名盤発見の宝庫ですから。

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