投稿者 undecuplet | 2010/04/29

シャルル・デュトワの夜~やっぱり、ラ・ヴァルスといえばデュトワ。そしてロックなポゴレリッチ(Charles Dutoit La Valse ~ Ivo Pogorelich)

dutoit昨夜、サントリーホールにて、シャルル・デュトワ、フィラデルフィア管弦楽団のコンサートがありました。

雨の中、お客様は8割から9割くらい?・・当初は、ほとんど完売状態でしたので、それを思うとやや空席が目立つくらいの感じでした。というのも、以前、この欄でも書いたように、ゲストのピアニストが、急遽、マルタ・アルゲリッチさんからイーヴォ・ポゴレリッチ氏に変更になり、払い戻しに応じたからなのでしょう。でも、それゆえか、開場前に、当日券売り場には、いつもよりたくさんの人が行列していたのも印象的でした。

さて、演目は以下のとおり。

ベルリオーズ・序曲「ローマの謝肉祭」op.9
Hector Berlioz  Overture “Le carnival romain” op.9

ショパン・ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21
Fredelic Chopin  Piano Concerto No.2 in F minor op.21

*  *  *

ラフマニノフ 交響的舞曲 op,45
Sergei Rachmaninov  Symphonic Dances op.45

ラヴェル ラ・ヴァルス
Maurice Ravel  La Valse

ベルリオーズは華やかな感じで終了し、つづいてまずは最初の目玉であるショパンのコンチェルト。やや自信なさげな、目をふせ、おずおずと入場してくる感じのポゴレリッチ氏。このあたりはいつもの感じです。そして、コンチェルトがはじまると・・・さすが、ポゴレリッチ。演奏がロックなのです。つまり、いい意味でも悪い意味でも、オケとかみあわないのです。まったく独自の世界をきりひらいていく。1楽章、2楽章は、特にまったく関係のない2つのチームが同じ舞台の上に載って演奏しているほどに、まざりあわらないイメージ。3楽章になり、曲の構成の関係もあり、ややひとつになりはじめた感もあったのですが、いや、最後の最後まで、ポゴレリッチさんは、自らを貫きとおしたのでした。これには感服。いいか悪いかの評価は別として、さすがアルゲリッチさんがショパン・コンクールの時点で、高い評価をしただけの、まったくこわれない自我。強靱な何かに、あらためて彼の存在感を感じたのでした。

さて、休憩あけは、ラフマニノフ。色彩ゆたかなデュトワさんの空気が発揮されはじめた感じ。そして、トリは、もちろん、ラ・ヴァルス。これは、もうデュトワさんの世界そのもので、現在、ライヴで聴けるラヴェルのラ・ヴァルスにおいて、これほどダイナミックに、これほどさまざまな色合い、さまざまな風合いをからみあわせた演奏はほかにないでしょう。
フィラデルフィア管は、ややアメリカンな音色がありまます。他の、たとえば欧州の匂いをもつモントリオールやあるいはパリ管を演奏したときのような、やや陰影のあるラヴェルの匂いは、ちょっと少なめです。それでも、ラヴェル好きを含め、観客は大満足だったのでしょう・・万雷の拍手・・見事にもりあがって終了しました。アンコールはダフニスとクロエでした。

それにしても、あらためてソリストとは何かを考えるにはいいきっかけになるコンサートでした。5月5日には、ポゴレリッチさんは単独のコンサートがありますが、オケとはからなまい単独の場においては、きっとさらにポゴレリッチ・ワールドを展開するのでしょう。観衆にどのように受け止められるのか・・ぜひ行かれるかたにその感想をうかがってみたい、と興味深く思うのでした。

※「すでに怪物だった・・ショパン・コンクールのポゴレリッチ(IVO POGORELICH)」を投稿しました http://bit.ly/b0s1Cf

※「ラヴェル:マ・メール・ロワ/クープランの墓/優雅で感傷的なワルツ デュトワ&モントリオール」を投稿しました http://bit.ly/aU0ItU

※「ラ・フォル・ジュルネにはいけなかったけれど・・イー ヴォ・ポゴレリッチ(IVO POGORELICH)「新進気鋭」時代のしびれるピアノソナタ」を投稿しました http://bit.ly/cqZAMn

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Responses

  1. ポゴレリチ来ていたんですね。96年(だったと思います)の大阪公演で、打鍵の強さのせいか線を一本切ってしまうもののそのままシレッと弾き通してしまった彼の姿に強烈なインパクトを覚えました。リストのソナタだったと思います。あいかわらずロックなんですね(笑)。

    • 今回のポゴレリッチも、本当にすさまじかったです。でもデュトワとはあわなかったようで、演奏後もポゴレリッチは何度も舞台に戻ってきましたが、デュトワは一度も登場せず・・こんなにめんとむかって不仲な感じのコンサートもはじめてでした。それだけ、存在感あふれているということなのでしょうけれども・・。

  2. […] […]

  3. […] […]


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