投稿者 undecuplet | 2010/05/15

天才フルーティスト、パユの世界:夢のあとに(Emmanuel PAHUD apre un reve into the blue )

フルートの新しい世界を切り開いてゆくフルーティスト、パユの興趣深い1枚です。ジャズ・ミュージ シャンとの共演が、かつてないほど自由で、思いがけない発見や衝撃を与える世界を作り出しています。共演のピアニスト、ジャッキー・テラソン(Jacky Terrasson)はブルーノート・レーベルを中心に レコーディングがある異色のジャズ・ピアニスト。このアルバムでは編曲も手がけています。クラシック音楽ファンにもジャズファンにもどちらにも楽しめる、アルバムになっています。2001年の録音です。

【夢のあとに Into The Blue】

こちらで試聴できます

1.「動物の謝肉祭」~大きな鳥篭(サン=サーンス)
2.パヴァーヌ(ラヴェル)
3.ボレロ(ラヴェル)
4.夢のあとに(フォーレ)
5.「四季」~春(ヴィヴァルデ)
6.「四季」~夏(ヴィヴァルディ)
7.「四季」~秋(ヴィヴァルディ)
8.「四季」~冬(ヴィヴァルディ)
9.ジャンボの子守歌(ドビュッシー)
10.トルコ行進曲(モーツァルト)
11.見知らぬ国から(シューマン)
12.無窮動(パガニーニ)
13.熊ん蜂の飛行(リムスキー=コルサコフ)
14.ヴェローチェ(ボラン)

(フルート)エマニュエル・パユ
(ピアノ)ジャッキー・テラソン
(ベース)シーン・スミス
(ドラムス)アリ・ジャクソン

エマニュエル・パユ(Emmanuel Pahud )1970年スイス生まれのフルート奏者です。

Wikiで彼の生い立ちをみてみましょう。

1989年から1992年までバーゼル放送交響楽団首席奏者を務めた。1991年10月にミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の入団試験を受けて合格し、1992年12月か ら首席奏者として演奏する契約であったが、1992年10月にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の入団試験を受けて合格したため、ミュンヘン・フィ ルでは一度も演奏していない。ベルリン・フィルでは1993年9月から演奏を開始し、同楽団の歴史上で最も若い(23歳)首席奏者となった。2000年、 抱える仕事の多さからオーケストラに休暇願を出そうとしたが認められなかったため6月に一時退団したが、2002年4月に復帰した。

リズム・音程は他に類を見ないほどの正確さであり、録音ではほぼ完璧な演奏を聴くことができる。世界中でソリストとして活躍し、多才ぶりや美音、天賦の音 楽性やこの上ない演奏技巧によって称賛をかち得ている。バロック音楽ではノン・ビブラートでスピード感のある繊細な表現である一方、近現代の作品では透き通るようなピアニッシモから荒々しい フォルティッシモまでコントロール可能であり、特殊奏法も正確に演奏することができる。プロコフィエフのフルート・ソナタなどは、それまでのフルートの固定観念を打ち破るパワフルな 演奏である。ピアニストのエリック・ル・サージュやクラリネット奏者のポール・メイエとも室内楽演奏で共演している。

1996年よ りEMIと契約して録音活動 を開始した。ヴィヴァルディの協奏曲集、テレマンの協奏曲や、モーツァルトの協奏曲と四重奏曲、プーランク、ミヨー、ジョリヴェ、メシアン、デュティユー、サンカンらのフランス近代の作品、プロコフィエフのソナタ、ハチャトゥリアンとイベールの協奏曲などを発表してきた。

すべての楽曲において、テクニック、音楽的魅力といい、まったく他を寄せつけない素晴らしい出来映えです。2曲目のラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」・・例えるならば、ジャック・リューシュのようなタイプのジャズの味わいです。クラシックよりのものに、ジャズのトッピングをしたような、原曲の味わいを見事に伝えてきます。「ボレロ」では、ラテン風の換骨奪胎に成功、デオダートとヒューバート・ロウズのような楽しい仕上がりです。アルバム・タイトル曲の「夢のあとに」・・フォーレの名曲を、比較的クラシックスタイルのまま聴かせてくれます。パユのフルートのベーシックな巧みさを堪能できます。

6曲目のヴィヴァルディ、四季・夏は、見事なジャズ曲としてよみがえります。単にクラシック・アーティストがジャズを演奏したという範疇を超えた、まったくのジャズ・テイスト、彼のまったくとどまるところのしらない才能の深さに脱帽です。10曲目の「トルコマーチ」は、多くのジャズマンが手がける、クラシックの名曲ですが、ここでも、バス・フルートの野太い音色がアフリカンなリズムとあいまって見事にチャーミングです。そして、圧巻は、「熊ん蜂の飛行」。難曲をまるでそうとは感じさせないフルートさばきで、ここぞとばかりきかせてくれます。

まったくもって完璧なアルバム、おすすめです。


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