投稿者 undecuplet | 2019/03/04

キット・アームストロング・・ 新しいタイプのピアニストが登場した

キット・アームストロングさんのコンサートとても楽しかった。

まったく新しい体験のようなコンサートだった。

音楽史や音楽の背景にはまったくの門外漢の感想だが、
音楽の表面的な美しさを気持ちや情感をたっぷりこめて表現するのではなく、
楽曲を微分して微分して微分して、その最後に
公理のような真理のような美しさをみつける・・その過程を
明らかにしてみせていく・・というようなことを試みているような
知的な楽しさを全体を通じて感じた。

不調法ゆえ、今回のコンサートで知っている曲はひとつもなかったのだが、
そうしてみせられていく音楽の根幹にある真理の共通の美しさ、
そしてそれがみえてくる過程といったものを
いっしょに楽しもうよといっているように思える
アームストロングさんのコンサートへの姿勢、
プログラムの作り方がとても共鳴でき、わくわくした。

彼の目の先の虚空にはまるで黒板があって、数式が順次書かれているよう。
そしてその真理を明らかにしていく過程の純粋さのために、
通常であればメロディーや旋律の美しさをひきたてるような区切り、
息継ぎをあえて極小化し、平坦にコントロールされた情緒の中で
知性的な感情の喜びを伝えていく・・通常の音楽言語の様式にはない
表現方法で、僕にはとても饒舌な新しいタイプのコンサートに思えた。

プレトークのコーナーもよかった。
アームストロングさんの音楽への姿勢が、
もし紙に書いたものがあったとしても
それだけではわからなかったかもしれない。

彼の端正な語り口で語られる、好奇心が・・
トークの形だからこそ伝わってくるものがある
欲をいうならば、質問者があえて道化役をして彼をひきたてるのではなく、
もっと根幹の理解に共鳴しあって、アームストロングさんの、
とても頭の回転の速いキラキラしたうれしそうな表情になるところを
みたかったような気もする。

またみてみたい・・ふしぎな新しい出会いを感じるアーティストだった
クープラン:パッサカリア ロ短調(クラヴサン曲集 第2巻 第8組曲 ロ短調)
バッハ:ソナタ ニ短調 BWV527(トリオ・ソナタ第3番 ニ短調 BWV 527)
フォーレ:9つの前奏曲 Op. 103
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バード:ウォルシンガム
バード:セレンガー・ラウンド
バード:鐘
リスト:バッハの動機による変奏曲 S180

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