投稿者 undecuplet | 2019/03/19

ユジャ・ワンは室内楽でもやはりユジャ・ワンだった

ユジャ・ワンは室内楽でもやはりユジャ・ワンだった
LA philの来日にあわせた小規模な室内楽コンサートがひらかれた

出演
ピアノ:ユジャ・ワン
ロサンゼルス・フィル木管五重奏団、他
曲目
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調 B.179 「アメリカ」
リゲティ:6つのバガテル
イベール:3つの小品

ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 Op.25
西海岸といえば、自由闊達な雰囲気を思うがまさに
それを体現したカルテットではじまった
ブルーローズがデッドな部屋だったかな、と思わせるほど
各人の音がからまない

それぞれの奏でる音がストレートに耳元にやってくる
その分、それぞれの人の個性が際立つわけだけれども
「アメリカ」をきいているはずなのに、
弦カルの「アメリカ」という曲をきいている気になれない、
そんな不思議な空気が漂った一曲目だった
ある意味、よい意味で、「若い」ということばでくくれるのかもしれないが
若手のカルテットの発展途上のある種のすがすがしさが
全面にでていたといえるのだろう

 

ところがどっこい、後半がはじまると一変した
ユジャ・ワン以外全員、大御所といった面々
音量も若手とは比べるべくもなく、テクニックといい、気合いといい
全力でむかってくる
音が見事にミクスチャーされて、まさにピアノカルテットの
醍醐味をみるようだ

 

それでも前半は、ユジャ・ワンが自分をおさえて
伴奏にまわっていたので、重鎮たちのしかめつらでのテクニックの見事さが
際だっていたが
第四楽章を迎えると、ユジャ・ワンはやはりこのまま終わっちゃいけないのかも。
と思ったのか、がんがん加速をはじめたのだ
必死にくらいつく大御所たち、熱量の上がり方は半端ない
終演時には、盛大な拍手でもって観客がもてなすくらい
すばらしいゴールを迎えた

 

 

さらに、止まらぬ拍手につづいて、アンコールが急遽なされることに

 

 

なんといま弾いたばかりの第四楽章をもう一度弾いたのだ
今度は、みんなはほっとした表情で、時には笑顔をみせながら
弾きはじめる
リラックスしたいい空気が流れはじめた・・と思われたのだが
ユジャ・ワンもそんな状況をほっとくわけがない
曲のグルーブにのせ、がんがん加速する
そして、さらに新たなグルーブをつくっていく
音楽が熱気をもち、その熱気が演奏者の熱量・スピードもあげ、
るといった見事な循環構造がつづき、
最後はみな息がつまって窒息するのではないかと思われるほどの
一気呵成感だった
見事に見事な第四楽章だった
なかなか体験できるものじゃない・・すばらしい・・

 

何事でもそうだけれど、はじまりだけで判断しちゃいけない
物事は終わってみるまではわからない

 

今夜もそんな、気分にさせてくれた一夜だった

 

 

 

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