投稿者 undecuplet | 2019/04/21

いま、最高のラヴェルの弦楽四重奏曲をきくには、クァルテット・ヴァン・カイク以上のものを僕は知らない

いま、最高のラヴェルの弦楽四重奏曲をきくには、クァルテット・ヴァン・カイク以上のものを僕は知らない

 

 

あまりに素晴らしいカルテット・ヴァン・カイクだったので
2晩つづけて通った

 

 

1晩めは、武蔵野市民
前半ではプーランク:3つの歌曲のうち、「愛の小径」がとてもよかった
そして、後半、圧倒的なドビュッシー。
彼らの特徴は、特にうまい突出した人がいないこと
よく、有名なソリスト4人を集めてクアルテットを組んで
宣伝していたことがあったけれど、
あれはそれぞれの個性の面白さはあっても
クアルテットの本質的面白さとは遠いものだった

 

 

それに比べ、ヴァン・カイクはいい
とても若い4人がとても素直で柔軟なのだ
突出しないから下手なのではない
それぞれの持ち味とそれぞれの関連したハーモニーを
とても柔軟に対応する
音楽的なのだ
こんな素晴らしいドビュッシーの弦カルをきいたことはない

 

 

というわけで、翌日、急遽サルビアホールのチケットを
買って参上したわけ
(だけれど、武蔵野市民とサルビアでチケットの値段が
倍以上というのはどういうことなのだろう
客席数の違いはあるけれど、演奏会としてはどうなのだろうか
と思ってしまう)

 

 

二日目は、もちろんラヴェル。
これは、生できく楽しさを存分にあじあわせてくれた
CDなどの音源できくと、きれいに加工されて
まるでひとりで弾いているようなメロディが
実際は、いくにんかのリレーで奏でられていたりして
これはこれで目の前でみるにしくはなし

 

 

僕は、特に今回ヴィオラのフランソワの感じが気に入った
いい笑顔で楽しそうに、そして音楽を味わって演奏しているのが
伝わってくるのだ

 

 

ちなみに彼らは2012年結成。
2015年にはあのウィグモアホールで受賞。
BBCの新世代アーティストにも選ばれている
今回、初来日。
実現してくれた武蔵野市民に感謝するとともに
またまたファンになってしまった

 

 

とにかくまたすぐに来てほしい
いくらでもききたいカルテットはそういない
そして、強調するが、ラヴェルの弦楽四重奏曲は現在最高だと思う
ぜひ、CDもきいてみてほしい
音楽の神様 ありがとう

 

 
出演
ヴァン・カイック弦楽四重奏団
ニコラ・ヴァン・カイック(ヴァイオリン)
シルヴァン・ファーヴル=ビュル(ヴァイオリン)
エマニュエル・フランソワ(ヴィオラ)
フランソワ・ロバン(チェロ)

 

 
4月18日 武蔵野市民

モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K. 421
プーランク:3つの歌曲
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10

 

 
4月19日 さるびあホール

モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K. 421
ラヴェル:弦楽四重奏曲
ブラームス:弦楽四重奏曲2番

 

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